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名古屋大学宇宙地球環境研究所(鹿児島観測所)における低濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物の誤廃棄について(お詫びとご報告)

2022年6月17日

この度、東海国立大学機構名古屋大学宇宙地球環境研究所鹿児島観測所におきまして、低濃度のポリ塩化ビフェニル(以下、「PCB」という。)廃棄物を誤って廃棄していたことが判明いたしましたので、その概要について以下の通りご報告させていただきます。

関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけしたことを、心からお詫び申し上げます。東海国立大学機構としては、今後このような過ちを起こさないよう再発防止に努め、より確実な廃棄物管理を実施してまいります。

 

1.経緯

名古屋大学宇宙地球環境研究所(鹿児島観測所)が保管していた低濃度PCB廃棄物(内部の絶縁紙に低濃度PCBを含有する小型のトランス)12個を誤って許可のない業者に処理委託していたことが令和4年5月31日に判明いたしました。その後の調査で、低濃度PCB廃棄物はリサイクルのため溶融処理されていることを確認しました。このため、事実経過等をまとめたうえで令和4年6月13日に鹿児島県へ報告いたしました。今後、鹿児島県の指導及び助言のもと対応を進めてまいります。

なお、本件判明後、機構内におけるPCB廃棄物の管理状況を再点検・調査しましたが、適切に管理されていることを確認しました。

 

2.誤廃棄した低濃度PCB廃棄物の概要

  1. 微量のPCBを含有した油(トランス油を紙に染み込ませたもの)を内封した小型トランス(変圧器)、12個(合計16.4kg)
  2. トランス油のPCB含有濃度は 0.7~12mg/kg
  3. PCBの量(推定): 12個の各小型トランス本体に含有する油の重量とPCB含有濃度から、誤廃棄したPCBの総量は7.1mgと推定されます。

 

3.環境等への影響

  1. PCBは、沸点が高い(325℃以上)ことから、大気への放散はないと考えられます。
  2. 今回の廃棄物であるトランスはリサイクルのために溶融処理されており、この段階でPCBは無害化されたと考えられます。
  3. 今回のトランス油に含有されるPCBの濃度は最大でも12mg/kgであり、処理の段階で直接触れたとしても人体への影響は極めて小さいと考えられます。
  4. 水にも溶けにくい性質ですが、仮に収集運搬時に今回のPCBの全量が水域に溶けだした場合でも、水中のPCB含有量は極めて低くなるため、環境への影響は極めて小さいものと考えられます。(排水基準 0.003mg/L)

 

現時点では、人体と環境への被害は確認されておらず、また以上のことから今後の影響もほとんどないと思われますが、引き続き注視して参ります。

 

4.今後の対策

再発防止に向けて、以下の項目を実施してまいります。

  1. 機構教職員に対し、PCB廃棄物の保管方法及び処理方法を周知するとともに、PCB廃棄物に関する関係法令の遵守を再度徹底し、PCB廃棄物の管理体制の充実を図ります。
  2. PCB廃棄物の保管及び処理は、各大学の部局・特別管理産業廃棄物責任者と機構本部職員が連携協力し、適切に対応してまいります。
  3. 保管しているPCB廃棄物は計画的に処分することとし、早期処分を図ります。

 

お問い合わせ先

東海国立大学機構

施設統括部環境安全課

電話: 052-789-2116

 

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