機構長挨拶・プロフィール

これが新しい大学のモデル。 国際的な競争力向上と 地域創生への貢献を目指す、 新しいチャレンジ

国立大学法人東海国立大学機構長 松尾 清一

ご挨拶

変革に向けて、果敢に挑戦する国立大学法人へ

社会、そして大学はいま激しい変化の中にあります。デジタル革命や科学技術イノベーションは社会構造の変革をもたらし、あらゆる産業がその根源を問い直す時代を迎えています。また、少子高齢化が進む日本において、出生数や18歳人口の減少は、将来に向けて深刻な課題を投げかけています。

こうした状況のなか、大学で行われる教育・研究が、社会や産業の持続的発展に寄与するためには、大学自らも大きな変革に向けて果敢に挑まなければなりません。例えば、我々が地域の発展を支える機能を強化しその役割を遂行することは、東海地域の課題解決を後押しします。これらを、よりスピーディーにかつ確実に推進するには、世界有数の経済圏にふさわしい新たな大学モデルの構築が求められます。その答えこそ、岐阜大学と名古屋大学が一法人のもとで手を結んだ「国立大学法人東海国立大学機構」なのです。 

広い地域を対象に、両大学の特長を生かした戦略的な活動を

製造業が盛んな東海地域を例に挙げるまでもなく、現代社会において、地域は世界と密接につながり、世界は地域と通じる構造を形成しています。よって、地域に貢献するには国際競争力が必要であり、国際競争力の向上は地域との連携がなければ叶えられません。重要なのはどちらか一方ではなく、共に高めあっていけるような、大きなスケールの大学モデルです。

いま産業界では、サプライチェーンが県境や国境を越えて広がっています。また、人々の生活圏も同様です。大学はこのような現状だけでなく、未来にあるべき姿を想定しながら、より広い地域を対象にして戦略的・有機的に活動しなければなりません。

地域貢献を使命とする岐阜大学、そして世界の研究大学を目指す名古屋大学が、それぞれの力を共有する場となる東海国立大学機構の設立は、こうした考えを具現化するための第一歩です。始動にあたり、スタートアップビジョンに掲げた「国際的な競争力向上と地域創生への貢献を両輪とした発展」は、歴史の中で異なる特長を育んできた両大学だからこそ担える役割と考えます。

東海地域の好循環モデルを形成し、地域変革の起爆剤に

東海国立大学機構が未来を見据えて推進する取り組みは、3つに大別されます。

第1は、世界最高水準の研究の展開による知の拠点化です。大学の枠を超えた教員の結集と地域の関係機関との連携により、まずは糖鎖科学、航空宇宙製造技術、医療情報、農学教育から成る重点4分野の研究拠点の整備を進めます。

第2は、国際通用性のある質の高い教育の実践です。世界で活躍する人材育成のためにリベラルアーツ教育を充実させ、考える力や、コミュニケーション能力も醸成します。また、これからの社会創造に必要な数理・データサイエンスや語学教育を進める共同基盤として「アカデミック・セントラル」を形成し、両大学の特性に応じた教育の実践を目指します。

第3は、社会・産業の課題解決を通じた国際社会と地域創生への貢献です。両大学で、東海地域の多様な産業の発展を支えるとともに、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる目標の達成と地域の社会課題解決に向けた取り組みを進めていきます。

こうしたビジョンは、東海地域の大学・産業界・地域発展の好循環モデル形成につながり、地域の構造変革の起爆剤になるはずです。知的成果創出の拠点、高等教育・人材育成の舞台、さらには新しい地域や産業創生の核として、東海国立大学機構はさまざまな可能性を結実させるためにチャレンジを続けていきます。

 

プロフィール

松尾 清一(まつお せいいち)

・令和2年4月1日就任

・機構長(初代)

・任期(令和2年4月1日~令和4年3月31日)

 

昭和56年9月 米国マウントサイナイメディカルセンター研究員
昭和57年8月 米国ニューヨーク州立大学研究員
昭和59年10月 労働福祉事業団中部労災病院内科医長
昭和60年1月  内科副部長、人工腎室長
昭和61年5月 名古屋大学医学部助手
昭和61年7月  医学部附属病院助手
平成9年2月  医学部附属病院講師
平成14年1月  大学院医学研究科教授
平成14年4月  大学院医学系研究科教授
平成16年4月  医学部附属病院副病院長
平成19年4月  医学部附属病院病院長
平成21年4月  副総長
平成22年4月  予防早期医療創成センター長
平成24年4月  産学官連携推進本部長
平成26年1月  学術研究・産学官連携推進本部長
平成27年4月  総長
平成29年9月 人生100年時代構想会議議員
平成30年4月 総合科学技術・イノベーション会議議員(非常勤)
令和2年4月 東海国立大学機構 機構長
名古屋大学総長